[20001112 18:24]
113分でようやく1点のチームの凱旋を待ち構えるCURVA EST
U R 【20001112】浦和レッズvsベルマーレ湘南

Official Matchday Card (*) : 路木 龍次
最終戦はヤマ?洋平?
MDP表紙:福田 正博

湘南戦なのに永井がいない…。
レッズはなぜか湘南に勝ってきた。他のJ2チームより守りやすい…って要は抑えるべき相手がはっきりしてて敵の動きが理解を超えない(&ブラジル帰りはいてもブラジル人はいない←こらっ)からあまり失点しなかったってことだが、得点は結果として取れてることが不思議なほど困難だった。コースを消す、ラインを割らせないDF。PKか、後半切れたところで崩して騙してか、(調子いいときの)ナギ〜のドリブルか。ここで決めればオトコだよーって展開がたくさんあって1コも決まらなかった前対戦を思い出す。

予報ほど寒さは感じない(公式記録では14.5度)。一昨日大分が3-0で勝った(同じ水戸から1点しかとれなかったレッズ…)ので妙な迷いもなくなったぜ。といいつつ気になる次節の相手・大宮の調子。15時すぎ、仙台vs大宮 0-2がオーロラビジョンで報じられる。かすかにため息。今日はホントのホットコーヒー250円を17番ゲート上の売店でゲット。初挑戦のいももち200円@西側バック裏は、???な食感。
駒場ももうあと2回。早送りしたくてもできない1年、よかったことは何。12番ゲート入ったとこの最前で身を乗り出してウォーミングアップをみてるうち切なくなってきた。山形戦に引き続き、ホームで前日ホテル泊のこのチーム(贅沢!)。お金で買えるなら買いたい「勝ち点」てとこか。MDPの選手コメントにはまだ「モチベーションが」「気持ちが」とあって無力感すら感じる。ホームでの90勝は8/19大分戦でストップ、以降2V勝3敗。サポートってなんなんだろう? 緊張の中にもプレー楽しんでほしー、そして勝とうって応援が、これだけのお客が、脅迫に思えたら辛いよね? えーい、いっそ駒場を無人にすっか? あと3回勝ちさえすれればいいんだから。でもそれって選手にすげー失礼じゃ? 

五輪で米国代表監督が言ったコトバ「サポーターが点数をいれたのはみたことがない」。ピッチで闘うのは選手、選手を信じ応援することしかできないんだから、力の限りやるだけだ。

東側ゴール裏寄りの立ち位置に戻り、まわりに呼吸を合わせる。隣のチームの人から渡されたひとつかみの紙束。「First Impression」が鳴り響き、そこらじゅうで吹き荒れる紙吹雪。バック2Fもメインもスタジアム中で翻る赤い旗(UB蛇*のBBSで提起された「ギアチェンジ」、選手を観客を→選手を燃え立たせようって。その一案でもあった)。あたしの手にはダンマクの余り布でつくった旗、これがうまく振れない難しい。これにコールも加わってもう何がなんだか…気が付いたらレッズピンチだし(爆)(そして黒デカバタが降りたことにまったく気づかず)。

が、洋平が難なくキャッチして、その後はレッズペース。特に阿部ちゃん、寄せも戻りも速い! 気持ち前面に、前がかりになったレッズにヤマが路木が上がって絡んでチャンスは数度。でもアンジーが伸二に、伸二がアンジーに、合わない。ヤマが中央に切れ込んでサイドに流れた伸二にスルーパス(うわっ)、伸二がアンジーにクロス(おぉ!)、アンジーヘッドはGK正面(あぁ)。伸二のCKに西野が飛び込む、がヘッドは決まらず。オーロラビジョンのリプレイにため息。
敵を抜くときの伸二のこなしに目を奪われつつ、しかし気づくと燃えてるのは緑のベルマ。激しい闘志、執念すら感じるしつこい動き。昇格かかってんのどっちよ〜(泣)。伸二とアジエルがっちりマーク、アンジーは2人がかりでつぶされる。イチが西野が阿部ちゃんが、ハゲ松原と酒井を激しくチェック。でも守って守ってカウンターの湘南の要、攻撃かと思えば最終ラインも守る激しいハゲにずるずるひきづられるDF、そのうち阿部ちゃんまで下がって、一方、伸二とアジエルはずんずんサイドへ出ていって…。んあ〜中盤がーっ。路木がすげーいい判断でサイドを駆け上がって、でも出す相手がいない。点取る意識と守る意識が担当者制で分断、流れにならない。
名前を聞いたときから怪しかった主審のジャッジが怪しさを増す。にしてもアンジー、おまえオフサイドマシンかっ。阿部ちゃんが叫んでる。たぶん怒。レッズ時間のロスタイム、そうそこで決めろ!あ、次で決めろ!えーっそこまで戻す?決める気あんのか!?と思ったとこで終わり。0-0で前半終了。

「ウォリアー」で後半開始。阿部ちゃんが手を叩いてハッパかけてる。試合中にもよくやってる。誰かが失敗したとき。リスタートのとき。勝手に怒ってることがなくなった阿部ちん。そのFKのこぼれを狙ったイチ、バーにあたって、いやまだまだ、でアンジー詰めるがGK死守。くそ。左CKは伸二、そのこぼれを阿部ちんが狙うが弾かれ、ピクンがヘッドであてるがGKキャッチ。前半より粘りはあるが決まらず。
CK、FKのたびに祈り、叫ぶは「切りかえー」「集〜中〜っ」、敵ゴールキックにはタイミングあわせて「マイボ〜ル!!」。いつも以上に意識を集中。敵にはうるさくブーイング、「後ろ、来てるよ!」「次いこ次ーっ」あちこちで声あがる。
戦況を静かに見守る東側で、ときに西側にあわせてコールが起こる。いまそのコールじゃねーだろって思うこと数度、タイコもやはり鳴らされず。ほんとに今って時に全力絞ってはじめて選手の心に火をつけられるって信じてる。
って思ってたのに。
伸二のここしかないってパスをバー越え打ち上げたアンジーにブチ切れ、突如はじまったのはまたも福永コール。この苛立ちと不満が選手に直接ぶつけられる前に? 横山への抗議? もう惜しいシュートはいらない。遅すぎる大きすぎるクロスもGKへのパスもゴメンだ。ゴールを狙え、あたりまえだけどお願いだ。だけどそのコールは違うだろ?
が、今日はベンチが動く。「……大柴ぁ?」 えぇっそれも怖っ。誰と。番号は…
「選手の交代をお知らせします。34番(←アンジーの背番号)……失礼しました、33番路木龍次に代わり」
うわ、スタジアムDJまで加勢だぜ(70分)。でもなんでみっちー。サイドからのカウンター怖いよ、大柴でだいじょぶ? でもやれよ大柴。
またも続く福永コールの中、ついに彼がタッチに立つ。アンジーと交代、残りは15分。あたしもやっと福永コール。アジエルとの2トップ? 少しはテンポはよくなったのか大柴の動きもフクザツに見えるように(ぉ)。
右CKに立つ阿部ちゃん。それでも続くフクナガコール。いやいつもコールはゴール前の決めそうな選手にだからいいんだけど、今日は今日こそ阿部ちゃんにみんなでコールしたい! 阿部ちゃんの歌(すでにあるというウワサ)歌いたい!
ヤスから伸二にいいパスが出るが伸二のシュートは阻まれる。持ちすぎて潰されだす伸二。足が止まる選手たち。なぜか放り込まれるロングボール、アンジーはもういませんっ!!(怒) ちぐはぐな攻撃。最後には阿部ちんも怒り気味で攻めに出る。半袖になった自分はもう汗だく。

「大脱走」がやんだ。勝ち点1ロスト。今年9回目の延長戦。

そのインターバル。マッサージを受け意志確認してるチームメイトの後ろで阿部ちゃん、グラウンドコートも着ずにうろうろ。手にしたドリンクボトルを投げ捨て、足元に転がったのを蹴飛ばし、すわ勝ち点剥奪!?(嘘)。
でも阿部ちゃんは腐らなかった。

先にとったほうが勝ち、それは取り返せない。いつもは1点取れば終わりって思えるが今日は苦しすぎる。勝ち点計算が頭の中でぐるぐる。1まで譲った。でもどうしても負けはだめ。
大分より次節まで日がないんだから早く決めて終えようよ。
ゴールライン際でヤマがしつこくしつこくチェックしてセンタリングを上げさせず。湘南が出してGKと思ったら副審の判定はCK。む! あ、ヤマ腐んないで集中ー! 俊也に代わってトモがはいる。あっという間に延長も後半。大柴がアジエルとワンツーで左サイドを突破、がラストパスは通らず。
延長ってこうも殺伐としたものだったか。まるでPK戦みてるよう。こっちの攻撃ーっ、セカンドボール狙うもはいダメー。次はこっちー。はいお仕舞い。雨の大分で見た拮抗する意思と力の美しさは、ない。
そして113分、こっちゴール近くのFK。祈るように目を凝らして声を出して伸二を見つめる。直接か、中に入れるか、と思ったらボールはあさっての方向へよろよろ(ニュースでみたらあさってじゃなくて真横でしたが)。そこにフリーのレッズ選手!左足を振り抜いたボールはDFの間をすりぬけゴール。もうっ! 最初からやってよ(←こらこら「ばかやろーっ!!」って言ってしまいました)。ピッチでは吠えて低めのガッツポーズをぐぐと繰り返すヒーローにうわーっと選手が続々倒れ込み。一山100円(C)サチ*って100円かいっ(笑)
で、誰?(爆) 阿部ちゃんかと思ったら、オーロラビジョン1回目のリプレイで一部で起こった吉野コールで深まるナゾ。2回目のリプレイではっきり20番を認識。阿部ちゃん左足を振りぬいてのミドルシュート、ハゲ松原のケツにあたってゴ〜ル。運と心意気と勝ち点2拾えた安堵と勝ち点1失った悔しさとで気持ちぐちゃぐちゃ。こんなので泣くなよ。でも泣いた。阿部ちゃーん(涙)。
西側からきこえる「WE ARE REDS」コール。バックスタンド、そして東側に順番に挨拶していく選手。決めた阿部ちゃんは笑ってない。誰が決めたわけでもなくブーイングが起こる。負けなかったことは称える、けど勝った気がしない。悲しい。勝ったのにみんなにかける言葉がない。次はみんなで勝とう、とだけ。
UBのコールリーダーたちが何か話しかけている。放送がうるさくて聞えない。こんな試合、楽しくない、サッカーとしてクソだ? 勝ち点が重要という気持ちと、この内容、弱さ、楽観できない納得できないって気持ち。その気持ちを示そう!危機感をもって迫ろう! そう聞えた。

あと2戦。

2位 浦和レッズ 勝ち点77 得失差+40 総得点79
3位 大分トリニータ 勝ち点75 得失差+39 総得点77
次はアウェー大宮戦。チケットは初日完売。入れない人も、みんなで応援、みんなで勝つ!
ヒーローインタビュー:阿部敏之
うつむき加減で厳しく答える阿部ちゃん、ほとんど聞えなかったが90分で勝てなかった悔しさが。ただひと言はっきり聞えたのは「泣いても笑ってもあと2試合」。ってそれは禁句…

観衆:18,071人
チケット売り切れ、当日券なし(でもシーズンチケット持っててこなかった人もかなりいたようで)。1万8千人台は8/19大分戦以来。

公式記録:ここ
試合結果:公式HPのここ
試合経過:公式HPのここ

各紙報道(一山100円の写真を比べるだけでもおもろ。阿部ちゃんの表情に切なさ倍増):
報知ニッカンスポニチサンスポ埼玉


翌日の朝日新聞夕刊写真:耐える男・阿部ちゃんの上に笑顔のトモ(主役)。駆け寄るイチ。前の湘南戦@駒場の、笑顔&ガッツポーズの永井の上に被さるアンジー(重さで永井の脚の筋肉が…)写真よりショック(笑)。
自分の仕事を終えてから撮ったのでタイミングはずれてます
選手を鼓舞し敵を震わせ
あと2戦
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