連日テクノ大廉売・実施中〜(のつづき)


(「スーパーマーケット」続き)99%は、
「聞かないため」に存在する耳セン音楽。
ラジオ局が番組を放送するのは、ピィ〜
ガ〜という局間ノイズやロシヤ・中共・
北朝鮮による謀略放送の存在を隠ぺいす
るためだ。そしてテクノとは、金を払っ
て局間ノイズや謀略放送に耳を傾けるに
等しい大愚行。

 ところがこの店で、まれに突然テクノ
が流れる現象あり。まるで有線放送に謀
略放送が混信したかのように、「え〜とこ
れラーキンだっけ、カール・クレイグ?」。
そしてその1曲が終わってしまうと、再
びウソ臭いエレキものが鳴り始めるのだ
った。
           
●ディスカウント・ミュージック
 音楽には、耳セン以上の効用も存在す
る。それを実証するのが「ヨドバシ」「ビ
ック」「ソフマップ」などの店内放送。テ
クノやハウスの「反復の快感」を、そっ
くり裏返して演出する悪夢。あのうっとー
しー「ソフマップの唄」に平気で耳をさ
らしながらアキバ本店3階で中古えろゲ
〜を漁っているよーな人物にまで「人権」
を認めるのはマチガイかも知れない(え?)
が、今日もまた足を運ぶ。
           
●姉妹篇・デパート夏物語
 ちょっとヒネくれた人間なら、「テクノ
とハワイアンの合体プレー」程度の笑止
なアイデアは必ず思いつく。が、そんな
くっだらないコトをシャレでやってるヤ
ツは問題外。愚劣な行為こそ、命ガケで
かかるべし。そこへいくとμ-Ziqことマ
イケル・パラディナスとゆー男なぞは、
最初っから脳がハワイアンしている天然
パー。新作ジェイク・シュレジンガー名
義のアルバム(Clear・CLR410)は、
「飯田橋くらら」のトイレ臭い客席で眺
めるピンク映画の劇伴、などとゆー形容
が上品過ぎるデパート屋上ビヤホールテ
クノ。思わず上司の赤ら顔が眼前に浮か
び、冷凍枝豆のマズさが口いっぱ〜いに
広がるような逸品。そしてμ-Ziqの最新
EP(図)は、泥酔したオヤジが「イヤイ
ヤ〜」とワメき散らすA1がすっごくイ
ヤ。それに続くは「8階・お好み食堂」
向けの、クズ野菜と魚肉をコネて作った
ハンバーグにブチまけられた甘〜っいソ
ース、みてーな作品群。いつも彼の音が
呼び起こすイメージは、夏。氷メロンの
毒々しい緑色、ぬるーい空気をゆっくり
とかき回す天井の巨大扇風機、プールサ
イドで日光浴する人の濡れた肌から立ち
昇る塩素の匂い…そんなあってもなくて
もいいよーな、ステキな夏のメモリ〜

 (30k, jpg)

 μ-Ziq「SALSA WITH MESQUITE」Virgin/flatt18
 新レーベル「プラネットみゅ〜」(バージン傘下)
 からの第1弾。ほっけー選手の背中にはμの文字
 があるが、でも「サルサ」…

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