昨秋の「Tan Tangue EP」(第7号で紹介・ 必聴!)以来、「間もなく」の言葉を信じ、 今か今かと待ちかねたTANZMUZI Kの1stアルバムがついに到着。山本ア キオの荒々しさと沢木興秀のロマンチシ ズムが壮絶に激突して異彩を放った前作 に比べ、沢木色が強まり、昇華され聴きや すくなった。忘れられた町で、ものを売 り、買い、歩き、夢をみ、そして闘争の果て に訪れる「静けさ」と「やすらぎ」。彼らは 生の混沌から、至高の詩を織り上げたの だ。 しかし生身の躯と心はそれでも時に爆 発する。「とれま」から登場のアキオ(ア キオ・ミラン・パーク)のソロ(TOREMA/TRM JPN 010)を聴け。息を止めて生きよう とする彼の放つリズムと音色の異常なキ レは、「テクノ」の既成概念をブッ壊し、 未知の王国に到達する。彼の、あなたの 心にある「王国」に。(19k, jpeg)
TANZMUZIK「SINSEKAI」 RISING HIGH/RSN CD26 心地好さではST.ETIENNEファンにもオススメ。 ところで「新世界」といえば、犬を連れたボロ 拾いのおじさんと、「餃子の王将」の上にそび える通天閣をうどんの湯気とともに思い出す
Nogucci Harumi < MGH03372@niftyserve.or.jp >