農村から都市を包囲する


 東京にあるといわれている「テクノシ
ーン」とはいったい…。各地から寄せら
れるフリーペーパー(文末にまとめてご
紹介)やお便りを読むたび、チクリと胸
が痛むこの頃。
 レコード屋ではすげ〜勢いで品が売れ
切れちゃうし(シスコテクノ店はロシア
のスーパーみたい)、あちこちで出会うレ
コードの種類の多さといったら、(必ずし
も買わなくても)それ自体が持つ情報だ
けで専門家じゃないのにデジビつくれち
ゃうほど。
 でも、そんな情報消費速度の激しさは、
シーンの失速力にもなりうる。「リキッ
ドルームに千人」という事実は素晴らし
いが、多くの人が勝手に育ててきた小さ
な可能性(その合計が、シーンの可能性)
を、かえって見えにくくしてしまった。
クラブシーンとは違う場所で、チケット
ノルマをかかえてライブしテープを売る、
多くの「ダサい」テクノ者たち。今や彼ら
など、予備軍以下の存在らしい。確かに、
彼らが東京で千人を集める日はこないだ
ろう、しかし、ケルンに10人、シカゴに
10人、ヘントに10人、それを熱狂的に聴
く人は必ずいる。テクノの可能性とは、
つまりこれだったはず。
 札幌のユニット「TR606」(今春、ダブレ
スとトリップトラップのコンピに登場)
は、学祭、ラジオ番組、福祉施設とどこで
も回って、この2年半毎月1〜2回ライ
ブしてきたという。群馬や青森では、D
J呼んでイベントやることから始めよう!
と動いてる人がいる。関東つうても渋谷
に行かなきゃほとんどナンもないから、
お互いもってる情報、交換しよっとフリ
ペをつくった埼玉県人がいる。
 東京こそ最先端or日本代表と信じて疑
わない在京人が、「もうテクノは古い」と
言い出したとき、「なに言ってるだか」と
いなせるのは、同じ時を生きながら違う
時計で進む彼女/彼らだ。テクノに国境
はないけどローカリティはある。「違う
時計」「違うオリジナリティ」。いずれ答
は出る。
        
●アクセスは、いずれも往復はがきでね
・「北関東」発『ハッピーテクノ』、「S3000コーナー」がニクい。
〒372群馬県伊勢崎市喜多町101-1 星野真由
・前号紹介『鯖』創刊号はなんと全44ページ、特集はダブ。
大阪から東京へのキビシ〜視線も。
〒525滋賀県草津市川原3-1-20 木村早苗
・『テクニクス』のライターが作成『ループ』。広く投稿を募集中。
〒345埼玉県北葛飾郡杉戸町高野台西6-1-15-4-301 松田さち
・青森発『テクノコード030』。初夏にイベントの予定アリ。
〒030青森市幸畑字阿部野163-15 三上アヤコ

(5k, gif)
こちら東京、Tシャツで
おなじみNendoスタッフ
による「NETUS」紙が
推進する「国際8ビット
復興運動」のマーク。
デジビももちろん
協賛するのことよ〜!


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Nogucci Harumi < MGH03372@niftyserve.or.jp >