出身はキャブスと同じシェフィールド。彼らも電子音の実験から出発し、そこに文明批評をからめつつテクノポップに移行したが、グループ分裂を機にエレポップ化。アバというか、今だったらエースオブベースみてーな曲調の「愛の残り火」('81年。すげー邦題…)を世界的に大ヒットさせ、これで英国ニューウェイブ運動の息の根を止めてくれた。
THE HUMAN LEAGUE「REPRODUC-TION」 VIRGIN/CDV 2133 おまけトラック満載で嬉しいCD。 ジャケ写の丸出し赤ちゃんも、今ではお年頃の娘さん?
この最初のアルバムは、当時は超クールな未来派音楽として賞賛された傑作。しかし今聞くと、通俗的で実験的で、クールなのにパンクの熱もあって…というゴチャ混ぜの面白さを感じる。今のテクノのスタイルを完全に先取りしたインストもいいが、「労働意欲」という曲と「ふられた気持ち」(エルビスでおなじみ)のメドレーが圧巻。工業の美学と恋の終わりを電子音響で詠嘆…。ついつい、一緒に唄っちゃう〜。
Nogucci Harumi < MGH03372@niftyserve.or.jp >