愛をはぐくむ「2人のティム」


 最近目立つは、英国からシカゴへの逆
襲盤(「はみ出し」で紹介、FEROX一家な
ど)。特に顕著なのがピースフロッグか
らのXトラック(PF-030)は超単純+もろ
チ〜プ、まさに「シカゴアシッド珍解釈」
的問題作。いわゆるシカゴスタイルを自
分勝手に突き詰めちゃったワケ。

 それはそれでイイが、直後にティム・
ハーパー最新盤(RELIEF・RR729)を聞い
たらブッ飛び。様式への依存やこだわり、
カケラもなし。例によって作りはチンケ
だが、奔放かつ精緻なリズムの中に狂気
と抒情(…?)が同時進行(特にUP1)! 
模倣者たちをダメとは思わないが、ご本
尊たちはとっくに先へ行っているのだ。
型だけにこだわっていては…。

 その意味で、シカゴの心を世界で最も
深〜く理解しているのが、何とあのライ
ク・ア・ティム。彼の作品こそ、アシッド
という異常美学に立ち向かう優れた知性
の軌跡だっ。

 (9k, jpg)

LIKE A TIM「AUDIO ART」
DJAX-UP-216
4年間の活動で、ティムの
EPはやっと4枚目。この
着実なスローペースは、
普通預金の利息なみ?
本作は「シカゴ狂が立花
ハジメと正面衝突」で万歳!

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